光の指す明日へ

ふらっとな。

ちゅうおん2021アルバムで感じたこれからのエビ中

2021年9月に開催されて、12月にライブアルバムが発売された私立恵比寿中学通称エビ中の生バンドでの着席ライブ「ちゅうおん」。

私はちゅうおん2021年は残念ながら現地での参加は叶わなかったのでアルバムが初聴きだったですが、

エビ中に対して色々思っていたことが報われたというか、

あぁ未来を安心して応援できるな、と思えたのでアルバムの感想というか、

感じたことをメインで書きたいと思います。(今更)

 

新年迎えて春になろうとしているタイミングで前年を振り返るのもどうかと思うけれど、2021年のエビ中は本当に色々なことがありました。

前年から安本彩花さんが休養している中での新メンバーオーディション決定に始まり、

新メンバー決定とそして6人でのTHE FIRST TAKEと安本さんの復帰、

そして9人での活動の開始。

春ツアーは大阪公演の会場がワクチン接種センターに指定されたから川崎公演に変更となったり、

夏の恒例の野外ライブ「ファミえん」は中止になったりと、

メンバーの感染以外にもコロナの影響も感じる1年。

 

特に2014年のかほりこ以来のメンバー追加は、大きな事件でした。

2018年に廣田ぁぃぁぃが卒業してからずっと6人で活動していて、このまま追加は無いものだと思っていたところでの突然の発表。

6人でリリースしたアルバム「MUSiC」「playlist」の曲や2020年の「23回目のサマーナイト」から分かる(?)通り、ここ最近「成熟した、実力派アイドルグループ」の方向性で動いていたし、ファンもそういう路線を喜んでいたのかなあと感じていました。

またグループの歴史の中で松野さんとの別れがどうしても避けられない出来事で、それを共有している6人です。

発表されてから界隈がかなりざわついていて、「エビ中は昔から卒業と加入があるグループだから」といっても、変化はどうしても怖いものですし、前述のこともあってすんなり受け入れられていなかった印象でした。

 

私もその一人で、特に「23回目のサマーナイト」という大人への第一歩を感じる、恋愛に関する素敵な楽曲を歌った直後に若いメンバーを入れることを決めるのはどういうことか、

この路線で進み始めてまだ伸ばせるのに、もったいない、そして判断に対する責任感はあるのだろうか…といったような気持ちが強かったです。

ただこのまま6人で活動を続けていっても、彼女らが6人でいることに重荷を感じることにならいだろうか、と(勝手に)感じていたのも事実で、

メンバーそれぞれの体調や夢がある中で、「エビ中でいること」を優先するあまりに別の道を選べないことになるのであれば、

メンバーを追加してグループに変化を与えるのも良いかもな、そしたら自分からグループに変化を与えてしまう選択でもしやすくなるのかもな、

という形で自分を納得させ(ようとし)ていました。

(いちオタクの考えですし、彼女らのことだからもっと自由に選択できる強さを持っているだろうとも思っている私もいます)

 

そんな不安を抱えたつつ、新メンバー3人が決定。

「イヤフォン・ライオット」が発表された時にはもう時期的にもやもやはだいぶ晴れていたのですが、この曲で気持ちが応援モードにちゃんと吹っ切れました。

歌詞にちりばめたこれまでのエビ中の歴史と、「君らしさ なんだった?」の歌詞。そして新メンバーの初々しいキラキラ感。心なしか歌声も明るい気がする。ああ、エビ中はこれまで身に付けたものを武器に、原点回帰しつつ戦っていくことにしたんだなあと思いました。

 

そこからのちゅうおん。

なんとなくこれまでのちゅうおんは、メンバーがMCでも触れていたとおり「しっとりと」「エビ中楽曲を別の角度で楽しむ」という雰囲気があったような気がしていたのですが、ちゅうおん2021で感じたのは、「あれ、これアレンジとか元々の楽曲の良さをすごく感じるな」でした。

あまり音楽的なことは分からないのですがテンポもゆっくりさせず、明るさとか切なさとかは、そのまま、もしくは同じ方向性で壮大に。

まあこれまでも全部しっとりさせてた訳では全然ないんですが、これまでは「曲を知っているからこそ楽しめる」ターンがあったのに対して、純粋に曲の良さを感じるような。

もしかしたら新メンバーが入ったバージョンを初めて聞いたからかもしれませんが、尚更そう感じました。

 

それで感じたこと。

まず、もしかしたら新メンバーを追加したことによって、新しくエビ中を知ろうと思えるひとも出てくるかもしれないな、いてくれると良いな、と。

やっぱり歴史のあるグループってどうしても過去が膨大だから、「それまで」を知っていないと語る資格も好きでいる資格もあまりないように思えてしまうこともあると思っていて

しかもエビ中の場合結構、重めの過去もあるからそれを共有していることが絆に繋がっている一面もあると思うんです(悪いように感じられたら申し訳ないです・良い言い方が見つからない…)

ただそれをメンバーとして体験していない3人が入ることで、過去を大切にしつつもそこから新しいグループの歴史は始まるから、それを一緒に見ていければ良いな、って思えるというか…

今回のちゅうおんでこれまでのエビ中曲のココユノノカの3人も加わったバージョンが、これまでのエビ中の延長にいるように聞こえて、感じた安心と未来への期待。

よく語られることですが、現状維持ってどうしても下降に繋がるというか、成長するためにはやっぱり変化が必要だから、エビ中(というか運営?)なりにきちんと続けて、内へ内へ、とならないためのメンバー追加だったのかもな~と、新星エビ中での再スタートの一歩となったちゅうおんを聴きながらぼんやり思えるようになりました。

 

そしてもうひとつ感じたのが、曲そのものの良さをそのまま伝えられる素直さがエビ中ちゃんにはあるなあ~ということ。

エビ中ってファンにとっては歌声皆違うけれど多分アイドルの歌声にしては結構落ち着いている・まとまりがある部類だと勝手に思っておりまして、特徴的でいわゆる「アニメ声」っぽく通る声がいない感じはある意味「アイドルっぽくない」、弱点にもなる部分だと思うんです。

ただ、それって「本人たちが歌っているからこそ出てくる価値」がなくても、エビ中を知らない人にも楽曲の良さを伝えられる強みだとも思っていて。

言い方が難しいんですが、もちろんファンには彼女たちが歌っているだけで楽曲には価値があるけれど、その+要素がない人にも楽曲の良さを伝えられるというか…

エビ中の、ありのままを語ってくれるような歌声は、きっとこれからも楽曲が持つ力を聴き手に届けてくれるんだろうな~としみじみしました。

 

とまあこんな感じでちゅうおんのアルバム聞いてこれからのエビ中に完全にポジティブになりました!

書こう書こうと思って数カ月放置していたのでその間に新曲も公開されてしまったよ…

Anytime,Anywhereはそれこそキラキラした前向きさを感じるし、「ハッピーエンドとそれから」も物語のストーリーテラーとしてのエビ中の素直さが発揮されている曲だと思います。

私にとってアイドルはなにかがあっても舞台の上では綺麗事を語れる、そんな強さとキラキラを持ち合わせた存在なのですが、エビ中はそうであってくれることを信じられるなあと。

もうすぐ発売される、他の新曲も収録したアルバムでどんなエビ中を見せてくれるのか、聞かせてくれるのか、とても楽しみです。